Z・枕草子

もののあはれ
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東大落城
 

文春文庫、1996年、佐々淳行著。

学生運動最大の激戦である東大安田講堂事件の全容を、当時警察の現場指揮官であった著者が臨場感と迫力のある、それでいて軽妙な筆致で記したドキュメンタリーでございます。

この著者はあさま山荘事件の現場指揮官を務めた人でもあり、昭和の「警察戦国時代」と呼ばれる激動期を最前線で生きてきた方です。

この本は、学生運動参加者がよく書くような半端なイデオロギーを振りかざすことなく、「この事件にどのように対処し、いかに鎮圧したか」を徹底的な実務の見地からレポートしており、いわば戦史と呼べるのではないかと。

同時に当時の警察内部の丁々発止のやりとりや、現場の警察官達、東大の教授達という生身の人間も生き生きと描かれていて、淡々としがちなノンフィクションものに血肉を通わせております。

「投石に使われるから道路の敷石全部はがせ。」と命令した警視総監。
学生側に監禁されながら言論で学生達をやり込め、警察の救助の連絡に「ただいま学生を教育中」と返した文学部教授。
突入時、気を抜いてた学生に「こら!まじめにやれ!」とヤジを飛ばした機動隊員。

緊迫の作戦実行の風景にこうした個性あふれる人間をからめて描いておもしろくないわけがないのです。

警察側の視点とはいえ、時代の一つの転換点を十分客観的に見られる秀作だと思います。

昭和史、いとをかし。
10:06 | | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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コメント
宇宙犬様>
右腕というより完全な下僕でございます。笑

東大卒で警視庁ならエリートのはずなんですが、有能ゆえに最前線に便利屋みたいに投入され続けたせいで、逆に内勤の出世コースから外れたかわいそうな人です。笑

この方の著作はいろいろ出てますが、どれもおもしろいですよ。
2010/10/29 8:44 AM by 清酒納言
この人って後藤田正晴の右腕でしたっけ?ノンフィクション執筆なんかもしてんすねー(笑)

あさま山荘やら学生運動やらの鎮圧を指揮してたっつーことは公安畑のスーパーエリートって感じですかね?

時間あったら読んでみます(笑)
2010/10/27 10:41 PM by 宇宙犬
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